とりあえず頑張ってみた。が、方向を盛大に間違ったと思う。
短いし、中途半端だけどこんな感じで。
数日前にポロっと零した、駅長小十郎と高校生佐助のその後。
小十郎視点。
興味がある方は「続きを読む」からドウゾ。
↓
「何してやがる」
「あ……」
絶望に彩られて俺を見上げる赤い瞳を見返した時。背筋を走ったものの正体を。
今はまだ
知りたくは――無い。
BitterSweet
いつもの場所に、すっかり見慣れてしまったモノを発見し、俺はウンザリしながらソレを取り上げた。
「チッ」
思わず舌打ちが漏れる。そのまま投げ捨ててしまいたい衝動をグッと押さえ込み、改札口へと足早に向かう。ホームにゴミ箱が設置されていない不便さを、此れほど痛感する事はない。
「もうこれで……5回連続か……」
ホームの一番端。殆ど外れといってもいいベンチの上にソレは置かれていた。
まだ温さを残すココアの缶――しかも未開封――が人目を避けるようにしてコッソリと。
しかも自分がホームに見回りに来る時間帯を狙って、だ。
他のヤツらに話を聞いてみたが、誰もココアの缶が置いてあるのに気付かなかったと言う。
俺が休みのときは言わずもがな、だ。
「随分と俺も嘗められたモンだぜ」
何の為だか知らねェが、俺の縄張(駅)で好き勝手はさせねェ。
俺は首をコキリと鳴らして気合を入れた。
一呼吸置いて、辿り付いた駅員控え室の扉をダン! と開く。
『お帰りなさいやし!! 駅長!!』
力強く唱和された挨拶に、俺は「おう」と返す。
……誰一人、気ィ抜けたツラしてるヤツはいねェな……。
俺は「ヨシ」と頷くと、「オメェら!」と声を上げた。
「今日も気合入れて行くぜ!! 抜かンじゃねェぞ!!」
『押忍!!』
威勢の良い駅員達の野太い返答に、俺は満足な笑みを浮かべると、未だ手にしたままだったココアの缶をゴミ箱へと叩き付けた。
重い金属音を響かすゴミ箱を一瞥し、書類に目を通すべく駅長室へと向かった。
(続く)
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